総合の時間で使える探究教材

オオカミ王おうロボ
シートン 作さく

The Wolf King Lobo by Seaton

オイラ、この話はなしは涙なみだなくしては読よめないんだ。いつも最後さいごのところで、悲かなしすぎて、本ほんを閉とじちゃうね。だからいつも動画どうがを見みているんだ。それでも泣ないちゃうけどな。町まちではチロチロ歩あるいているバカな犬いぬが多おおいように感かんじるかもしれないが、本来ほんらいオイラたち犬いぬやオオカミは、めちゃくちゃ賢かしこいんだ。だからちょっとは尊敬そんけいしてほしいぜ。

ちなみにな、イギリスの作家さっかアーネスト・トンプソン・シートン様さまはオオカミだけじゃなく、羊ひつじ、雀すずめ、クマやイノシシなど、たくさんの動物どうぶつの物語ものがたりを書かいているぜ。これを機きに、みんなにいろんな動物どうぶつについて知しっておいてほしい。 オイラ、いくつもの動物どうぶつの物語ものがたりを読よんだけど、ロボはな、オイラの理想りそうの男おとこさ。なにせ愛あいのかたまりだぜ。まわりに優やさしい存在そんざいだからこそ、王おうと呼よばれるのにふさわしい。憧あこがれるぜ。英語えいごでロボのすばらしさを感かんじてくれな!
オオカミ王 ロボ

100年以上ねんいじょうも昔むかし。
アメリカのニューメキシコ州しゅうのカランボーというところに、ロボという名なの灰色はいいろのオオカミがすんでいました。
ロボは体からだが大おおきくて頭あたまもいい、「魔物まもの」と呼よばれるオオカミのリーダーでした。
オオカミたちは、毎晩まいばん農場のうじょうの家畜かちくのもとへ行いきます。そこに巧たくみに侵入しんにゅうしては、日ひに一頭いっとうずつ牛うしを襲撃しゅうげきするのでした。
人間にんげんは、なんとかこのズル賢がしこいオオカミ一味いちみを退治たいじしようと、ロボに異例いれいの懸賞金けんしょうきんをかけることにしました。
各地かくちから集あつまった、名なだたる猟師りょうしたち。それぞれが、ロボを退治たいじしようと必死ひっしです。ところが、それでも、誰一人だれひとりとしてロボを捕つかまえることはできませんでした。

More than 100 years ago.  In a place called Carambaugh, New Mexico, there lived a gray wolf named Lobo.  Lobo was big and smart, and he was the leader of the wolves, who were called “demons.”  Every night, the wolves would go to the livestock on the farm.  There, they would skillfully break in and attack the cows, one by one, one day at a time.  The humans decided to put an unusual bounty on Lobo in an attempt to get rid of these clever wolves.  A group of famous hunters gathered from all over the world.  Each of them is desperate to get rid of Lobo.  However, none of them were able to catch Lobo.

そんな折おり、ある牧場主ぼくじょうしゅが、野生動物やせいどうぶつの生態せいたいに詳かんしいという理由りゆうで、ロボ狩がりに挑戦ちょうせんすることになりました。
博物学者はくぶつがくしゃであるシートンです。1893年ねんの秋あきでした。
でも、賢かしこいロボは、どんな罠わなにもひっかかりません。悩なやむシートンでしたが、ある日ひ、群むれのなかにロボの連つれ合あいのメスがいることを発見はっけんしたのです。
シートンは、このメスオオカミ、ブランカを罠わなにかけようとしました。作戦さくせんは見事みごと成功せいこうします。ブランカは、通とおりで罠わなにかかり、殺ころされ、その死体したいは納屋なやに入いれられたのです。

Then, one of the ranchers decided to challenge the Lobo hunt because of his extensive knowledge of wildlife.  It was the fall of 1893, and Seaton was a naturalist.  But the clever Lobo was not caught in any trap.  One day, however, he discovered that there was a female companion of Lobo in the pack.  Seaton tries to trap this female wolf, Blanca. The mission is a success.  Blanca was trapped in the street, killed, and her body put in the barn.

それからというもの、ロボは、連つれ合あいのブランカを探さがし続つづけました。そして、今いままでの用心深ようじんぶかさを失うしない、ハチャメチャな行動こうどうまでとり始はじめます。
一日中いちにちじゅう、悲かなしげな声こえで泣なき叫さけぶのです。あれだけ賢かしこくて、どんな罠わなにも決けっしてかからなかったロボ。ところが、ブランカが死しんでからは、彼女かのじょの死体したいで人間にんげんがつけた偽にせの足跡あしあとにも、カンタンにだまされてしまいます。そして、ついに罠わなにかかり、生いけ捕どりにされてしまうのでした。

For the rest of the day, Lobo continued to search for his companion, Blanca.  He lost his cautiousness and began to act erratically.  He cried and cried in a sad voice all day long.  Lobo was so smart and never fell into any trap.  However, after Blanca’s death, he is easily fooled by the fake footprints made by humans on her dead body.  Finally, he is trapped and captured alive.

囚とらわれの身みとなったロボは、与あたえられたエサや水みずには見向みむきもしませんでした。ただ静しずかに横よこたわって、ひたすら大草原だいそうげんの彼方かなたを見みつめていました。そして夜明よあけけ前まえに、とうとう息絶いきたえたのです。
ブランカの横よこに置おかれたロボの死体したいを見みて、カウボーイは低ひくい声こえでつぶやきます。
「ロボよ。おめえはずいぶん、こいつのそばへ来きたがっていたな。かみさんは隣となりにいる。おめえたちは、またいっしょだ」

As a prisoner, Lobo didn’t care about the food and water he was given.  He just lay there quietly, staring out across the prairie.  Then, just before dawn, he finally died.  Looking at Lobo’s body beside Blanca, the cowboy murmured in a low voice, “Lobo. You’ve been wanting to get close to him for a long time, haven’t you? Your wife’s next door.  You’ll be together again.

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